人体を構成する要素の一つに、漢方には「気(き)」という概念が
あります。「元気」の「気」です。気とは、体を動かしているエネルギ
ーのようなもので、目には見えませんが、体の中をくまなく循環して
います。健康な体では、気が滞りなく全身を巡っているのですが、
体力が低下したりストレスがかかったりすると、気の巡りに悪影響
を及ぼし、気の流れが滞ったり、循環する気が足りなくなったりして
きます。
この気が足りない状態を漢方では「気虚(ききょ)」と言います。
気虚の状態では、体が正常な機能を維持することが困難となります。
胃腸機能が低下して食欲不振が起こったり、疲れやすい、だるい
というような症状も現れてきます。
気虚は病気をして体力が低下している時や、過労や睡眠不足が
ある時、きちんと食事がとれていない時、また夏の暑さ負けでも
起こります。
体に負担がかかっている時に起こり、さらに体に疲労感を与える
のです。
したがって、このような気虚による疲労感や胃腸機能の低下は、
足りなくなった気を補っていけば良いということになります。気を
補い体に元気をつける漢方薬が補中益気湯という処方です。
夏ばてやなぜかダルイ人には是非お奨めの漢方薬です。
夏用漢方処方各種