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2009年07月06日 17時50分

クーラーはほどほどに

クーラーの普及した昨今、屋内のすべての環境が快適な状態に

なっています。 しかし、体質によっては非常に冷えて健康を害し

ている方も少なくありません。クーラーの温度は27℃前後に設定し、

外気温との差が5~7度になるようにしましよう。

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人間には本来、環境適応能力が備わっています。 ところが、

クーラーという人工的な環境の変化によって、その体温調節機能に

変調がおこり、自律神経失調をきたし様々な症状を引き起こすことが

あります。 このような体調の変調を総称して「クーラー病」といって

います。 症状は多様で体の冷え、倦怠感、頭痛、肩こり、腹痛、

下痢、生理不順、食欲不振などの胃腸病、腰痛、神経痛などです。

これらの冷えが原因で起こる症状に対して西洋医学では根本的

治療法がありません。漢方薬が非常に得意とする分野です。

漢方薬は西洋薬には無い、補気(気を補い元気をだす)や体を

温める作用があるからです。

こんな症例があります。 35歳の女性。真夏の暑い最中のご相談、

会社の事務所のクーラーで冷えて毎日寒い思いをしています。

家に帰ると主人が暑がりでクーラーを付けっ放しにしています。

食欲が無くなり、生理不順も起こしています。全体的に体が不調で

早く夏が過ぎれば良いと言います。いろいろ尋ねてみました。

典型的なクーラー病とは思えなく、日頃から脾胃が弱いために

寒さの影響をもろに受けていると判断しました。そこで、胃腸虚弱の

基本処方(四君子湯)のみを服用してもらいました。

一ケ月もしないうちに、クーラーが気持ちよく感じると言ってきました。

それから三年が過ぎています。四君子湯を現在まで続けてのんで

おられます。続けていると体調が非常に良いと言われます。

この方のように、胃腸の働きが通常レベルより低い人は漢方薬を

続けることで健康を保っていけるのです。  つづく

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