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2009年07月31日 17時45分

寝苦しい夜にパンツ一枚で寝ていると明け方の気温低下で寝冷え

して、夏カゼを引き込んでしまうことがよくあります。

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夏カゼの特徴は吐き気や下痢などの胃腸症状が起こりやすく、

寒気などはほとんどありません。夏のカゼを起こすウイルスは冬の

ものとは異なり、高温多湿を好みます。

冬のカゼは寒さ(寒邪)が体に襲い掛かってカゼの症状を引き起こ

すので、漢方の考えでは、体を温めて汗をかいて寒邪を追い出す

葛根湯などの漢方薬を使用するわけです。

逆に、夏カゼでは、暑さや湿気が体に悪影響を及ぼして体がほてり、

ノドや目が赤くなったり、口渇や胃腸症状を引き起こすので、体を

温める葛根湯はあまり向いていないということになります。

前回、紹介した夏カゼ用のカッ香正気散は夏カゼのほか、

夏バテや冷たい飲食物のとりすぎによる食欲不振や下痢、

全身倦怠感にも使用されます。

では夏カゼ対策として、どのようなことに気をつけたらよいのでしょうか。

外から帰って冷たいビールをキューッと一杯というのも夏の楽しみの

一つです。しかし、体を内から冷やし過ぎる原因となります。そればか

りか、胃腸の中にいらない水分をためてしまい、俗に言う「水っ腹」の

状態となります。食欲不振、吐き気も起こりやすくなります。スイカや

ウリなどのからだを冷やす果物、カキ氷やアイスクリームなども食べる

量にはくれぐれも注意してください。

夏カゼや夏バテは、このような食生活も問題です。高い外気温と涼しい

室温の温度差が体調不良の原因となります。だからといって、夏カゼの

場合、冬のカゼのように部屋を暖かくして湿度を上げる必要ありません。

むしろ軽くエアコン(除湿を中心に考える)をかけて、余分な湿気を

体から追い払うことが重要です。

エアコンが広く普及した現代社会では快適さを追求するあまり、夏の

室温を下げすぎてしまう傾向があります。暑い所から汗をかきながら

帰宅し、クーラーで汗をひかせるというのは大変気持ちのよいことで

すが、何事もほどほどが大切です。冷たい飲食物やエアコンは

夏には欠かせないものですが、適度に使用した方が病気知らずで、

より快適な夏を過ごせるはずです。

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