紫外線が強くなり目にはつらいシーズンになってきました。
漢方では、「気(き)」「血(けつ)」といったエネルギーや栄養などが、
過不足なくからだ中をめぐることで健康が保たれるとされます。
とくに、「五臓」と呼ばれる臓腑は、それぞれ対応するからだの
各器官に栄養やエネルギーを与える重要なものと考えられています。
その中で、『肝は血を受けてよく視(み)る』といわれ、「肝」に
蓄えられた「血」の栄養とうるおいが十分に届くことによってはじめて、
目は正常な状態を保つことができるとされます。さらに、「肝」は
「老い」をつかさどる「腎」とも深いつながりがあるため、加齢に伴う
目の症状には「肝」と「腎」を補うことが良いとされます。
「六味丸」には、漢方でいう「補腎益精[ほじんえきせい]」のはたらき
をもつ生薬が体において必要な栄養物を補い、
「清熱涼血(せいねつりょうけつ)」のはたらきをもつ生薬が
体のなかの余分な熱を取り除き、「淡滲利水(たんじんりすい)」の
はたらきをもつ生薬が余分な水分を体外に出します。
それらが相互的にはたらきあって、漢方的な解釈でいう「腎」を良い
方向に導いていきます。
「腎」を補う代表的な処方である「六味丸」に“目にいい”といわれる
枸杞子(くこし)と菊花(きくか)を配合したのが、
「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」です。枸杞子とはクコの実のことで、
昔から実だけでなく、木の葉や根の皮も滋養強壮やかすみ目などに
使われていました。また、菊花は「清熱[せいねつ]」という熱を
取り除くはたらきがあり、目の充血をとるとされています。
30日分 \7,350.
以上のようなはたらきで腎と肝を補いながら、目にはたらき掛けるため、
疲れ目やかすみ目などに効くのです。