日本の秋は、じめじめした梅雨の湿気もなくなり、焼け付くような
夏の暑さも終わり、一年中で最もさわやかな季節です。
昔から「スポーツの秋」や「食欲の秋」といわれます。
秋は生命力をからだの内側にしまいこみ、今までに身に付けたもの
を発揮する時期で、スポーツの試合や学芸会などの発表会に
ふさわしい季節といえるでしょう。
また、食べ物の少なくなる冬に備えて、実りの秋によく食べて
からだに蓄えておく、動物本来の機能の名残からきています。
秋は陽の気と陰の気が入れ替わる過渡期で、気候がだんだん
寒くなって、日照時間が短くなります。葉が色づいて落ちるため、
人々は心の中で物寂しさを感じ、情緒の不安定や感傷的になりや
すい憂鬱な気持ちになります。
これは乾燥しやすい大気のせいかも知れません。
しかし、秋はすがすがしく、実りの季節でもあります。
収穫を喜び、秋のようにさわやかに過ごしたいものです。
まもなくやって来る冬を迎えるためにも、
このような気持ちが大切なのです。