みなさん、食事について考えたことありますか?
漢方では「食こそが健康にもっとも大切だ」と伝えます。
有名な四字熟語に「医食同源」「薬食同源」というのがあります。
まさに食事の大切さを意味した言葉です。
食べ物すべて陰(冷やす作用)陽(温める作用)に分けられます。
陰性の強い食べ物は身体を冷やし緩めます。
(砂糖、清涼飲料水、バナナ、パイナップルなどの南方系の果物
菓子パン、ケーキ、生野菜、アイス、ビール、ジュース、ワインなど)
陽性の食品は身体を温め強固にします。
(塩、味噌、醤油、梅干、漬物、ぞば、根菜、温野菜、肉類、魚など)
みなさん、どちらを多く摂ってますか?
冬の寒い時期にあま~い物いっぱい食べてませんか。
貴女の冷えの原因はそのあたりにありそうですね
ここで興味深い情報を記載しておきます。
「欧米型の食事を摂っているアジア女性は、乳ガン発症リスクが高い」
という研究が、フォックス・チェイス・ガンセンター、
ハーバード公衆衛生大学院、バンダービルト大学、
上海ガン研究所の4つの研究機関によって報告されました。
研究者は、1996~1998年の間に乳ガンと診断された25~64歳の
中国人女性1459人と、比較対象として上海都市部に住む
一般人女性1556人に対して聞き取り調査・分析を行いました。
具体的な調査項目は、食事内容・ライフスタイル・閉経に関することなどです。
調査の過程で、これらの女性達の食事内容は大きく2つのパターンに
分けられることが分かりました。
1つは「野菜-大豆」(※)を中心とした食事パターン、
もう1つは「肉-スイーツ」(※)を中心とする欧米型の食事パターンです。
この2つのパターンを中心に分析した結果、
「肉-スイーツ」型の女性は、「野菜-大豆」型の女性より
乳ガン発症リスクが60%も多いことが分かりました。
特に、「肉-スイーツ」型で閉経後の女性は、乳ガン発症リスクが2倍となり
過体重(BMI≧25)の場合はさらにリスクが高くなることが分かりました。
これまで乳ガンの発病が少なかったアジア女性も、食事の西洋化に伴い
乳ガン発症が増えていることがこの研究で明らかにされました。
「肉-スイーツ」型の食事から伝統的な「野菜-大豆」型の食事に変え
、体重をコントロールすることで、乳ガンを予防できるのではないか
と研究者は述べています。
※ 「野菜-大豆」型の食事とは、豆腐・カリフラワー・豆・モヤシ・
緑の葉野菜・淡水魚などを中心とした食事です。
※ 「肉-スイーツ」型の食事とは、エビ・とり肉・牛肉・豚肉・白パン・
牛乳・キャンディ・デザートなどを中心とした食事です。
出典:『Cancer Epidemiology Biomarkers & Prevention 2007年7月号』