夏は暑気のためにひどく体力が消耗しますので、なるべく消化しや
すくて栄養分のあるものを食べる必要があります。
暑い時期ですので体の熱になるような食べ物、例えば糖質(甘い物)
や脂っこい物は控える必要があり、消化しやすいタンパク質やビタミン
、ミネラル(緑黄色野菜など)を十分摂るようにします。
それにはウナギを食べると良いと、二百五十年ほど前に漢学者の
荻生徂徠(おぎゅうそらい)が教え、後に蜀山人や平賀源内らによって
宣伝され現代に伝えられています。
ウナギはビタミンAと消化の良いタンパク質を多く含んでいます。
関東風と関西風の二通りの調理方がありますが、夏場には関東風の
一度、白焼きにしてから蒸して適度に脂肪を落としてからたれで焼く
やり方のほうが夏痩せの食べ物として最適です。
あつあつの蒲焼に山椒の粉を振りかけて食べるのは、まさに
夏の食味の王様です。
ちなみに山椒は漢方では脾胃(胃腸)を温める聖薬です。
今年は一昨日(7月19日)と7月31日の2回、「土用の丑」の日が
あります。
夏の土用は平気法では立秋の前の18日間、丑の日が二度の年は
約2年に1回の割合で訪れます。
民間伝承を根拠とするならば、土用の丑の日に食べるものはウナギ
ではなく「う」の付くものなら何でもいいのだとか・・・。
うどんでもいい訳で、ウナギ以外には、梅干や瓜などを
食する習慣もあったようですが、今では殆ど見られません。
また実際に丑=牛を食べる方が語句的には合っていそうですが
当時の日本は牛や馬などの肉食は日常的ではなかったようです。
梅雨も明け本格的な夏の訪れとなりました。
強い日差しと寝苦しい熱帯夜に悩まされます。
そして、突然の雷雨も夏の風物詩です。
カミナリが鳴り出すと子供たちに「雷さまにおへそを取られるぞ!」
と脅しながら寝具をかけ昼寝させ、お腹を冷やさないように気遣う
姿もよく見かけます。
学問の神様として知られる菅原道真ですが、雷神としても知られ
ています。藤原氏の政治的な策略によって大宰府に左遷され、
悲嘆のうちに亡くなります。その後、平安の都では疫病が流行し
落雷や火災が相次いだことから、これは道真公の怨霊(火雷天神)
の祟りと恐れられます。
道真公の元領地だった桑原だけには雷が落ちないと言ううわさが
流れ、それ以来、人々は雷が鳴りだすと「桑原、桑原」と呪文を
唱えるようになったそうです。
時の天皇は、北野に霊廟を建て、天満大自在天としてその霊を
慰めたのが現在の北野天満宮です。 参考「北野天神縁起絵巻」
そこの彼女!へそ出しファッションは要注意ですよ