身体がだるい・・・疲れやすい・・・
夏は暑さゆえ、消費カロリーが増加し、疲れやすくなります。
東洋医学でも疲労も一つの病気と考え、これを「虚労病」と呼んで
います。 なんだ疲れぐらいとバカにしないで、過労にならないよう
注意してください。
胃腸機能は湿気によって減退します。
暑いといって冷飲をし過ぎると消化機能が衰え、栄養の供給が低下し
体内や消化器官に非生理的な水が溜まるようになって、余計に
だるさを感じるようになります。
冷たいもの、清涼飲料水、果物のとりすぎに注意してください。
つづく
夏場に多い胃腸のトラブル
胃腸には○○漢方胃腸薬・・・というテレビCMをよく見かけます。
このCMを見ていると、胃腸病にはこれがすべてで、漢方だから
安心というイメージを受けます。
果たしてそうでしょうか?
○○漢方胃腸薬と言っている製品の主成分は、ほとんどが
「安中散」という処方です。 でも暴飲暴食で胃が弱っている場合は
安中散には消化を助けるような生薬が何も入っていません。
胃腸病と言っても状態は様々で、胃の粘膜が荒れて炎症を起こし
たり、潰瘍を生じているものもあります。
その反対で、冷えて消化機能が減退して、胃液の分泌の少ない
人もいます。 心配事があると食欲が無くなると言う経験をした方も
多いと思いますが、過度のストレスも胃腸の働きを減退させます。
従って、○○漢方胃腸薬がすべてに効果があるとはいえませんし
反って副作用を生じる場合もあり注意が必要です。
胃腸薬としては、漢方が非常に効果のある場合が多いのですが
処方の選定を誤ると効果を期待できません。
胃腸疾患に、漢方薬を服用する場合は、胃腸の症状や体質を
良く専門家に相談して正しい処方を服用されることをお勧めします。
つづく
夏季は胃腸に気をつけましょう
東洋医学の陰陽の概念では、環境が暑くなると調和をとるために
身体の内部(胃腸)は冷えて、バランスをとろうとします。
江戸時代の名医、貝原益軒先生は養生訓で
「夏季は冷たいものを摂るべからず、熱きものを食せよ」
と言っています。
夏は野菜や果物が豊富に出回ります。 これらをうまく食べることで
十分に熱を冷ますことができます。 日本の夏は暑さだけでなく、
湿度も高くなりがちです。 そのために良く動いて汗をかき、水分の
調節をしていますので、喉には美味しいビールや冷たいものを
摂りすぎると胃腸を冷やし過ぎるだけでなく、胃腸に水滞を生じて
しまい消化機能が低下します。
夏に下痢が多いのは、これも一つの原因なのです。
夏の食欲不振は疲労だけでなく、水分の摂り過ぎに原因している
ことが多いので注意が必要です。 漢方医学では「脾(胃腸)は湿を嫌う」
といって、水分の取り過ぎを戒めています。 つづく
日本の家屋はもともと夏の暑さに対応するように作られました。
風通しを良くし、湿気を防ぐために床を上げ、日陰を作るために
ひさしを出し、部屋の周りには廊下をめぐらせました。
夏は日の出も早くなり、小鳥や動物が早朝より活動します。
私たちも早朝より起きて体を動かすようにすることが大切なのです。
体の熱を発散するために体を動かし汗を出して、体を冷やす生野菜や
果物を多く食べるようにします。
このような生活をすることによって、より陽気をうまく発散
しているのです。
この陽気の発散が不十分だと熱が体内にこもり、体全体が暑く感じ
冷房や冷飲を欲するようになり、これが過ぎると胃腸を壊すもとになり
秋風が吹き始めるころになると、風邪を引きやすかったり
ゼンソクの発作が出やすくなります。 つづく
さて、自然との調和とは具体的にどのようなものなのでしょう。
日本を取り巻く自然には、四季があります。 春夏秋冬と移り変わ
っていく環境に調和した生活とはどうすれば良いのでしょう。
今回は夏の過ごし方について考えてみましょう。
夏といえば、太陽、暑い、汗、海水浴、湿気などを連想します。
すなわち、環境は暑くなって湿度が高くなる。 凉を求めて身体を
冷やす食べ物が欲しくなる。 自然は春に芽を出した草木がより
一層生い茂って、動物は活発に活動する時期です。
昔の人は人間の身体を五つに分類して、肝・心・脾・肺・腎の
五臓ととらえました。 また、春は肝、夏は心、秋は肺、冬は腎が
それぞれ活動する臓器として考え、脾は各季節の変わり目の時
つまり土用(立春、立夏、立秋、立冬になの前のそれぞれ十八日間)
に活動する臓器と考えました。
夏に活発に活動する「心」とは何でしょうか。?
五臓でいう「心」とは、西洋医学でいう心臓を含め、もっと広範囲に
活動をしている臓器と認識しました。
「心は精神、意識、記憶を司る」といって、西洋医学でいう脳の働き
をも含有していると考えていたようです。
また「心」は体のなかで一番、陽気の多い臓器と考えて、心の働きは
陽気が過多にならないように冷却器の働きをしています。 ~つづく~
前回の、黄帝の問い「人は、なぜ寿命を縮めるのか?」の続きです。
③酒に酔っての房事(セックス)は良くない。
酒に酔うと身体が温まり活動的になります。
古典医学では、この状態を「陽気が多い」といい、酔いがさめると
寒くなります。
これは酒が醒める時に体内の陽気(熱や活動力)が余分に取られる
からです。
セックスは活動的なものです。陽気を多く使います。酒の勢いで陽気を
使うとセックスで消耗し、酔い醒めの消耗とで二重に陽気を奪われます。
後日必ず身体や足腰がだるく、冷えて下痢をします。
④春夏秋冬の自然の状態に調和した生活をするのがよい。
自然に調和するとは、「素問」に一貫して述べられている“天人合一”
という思想です。 (過去記事参照)
春夏は気温が高くなり、陽気も多くなります。それに合わせて、人間も
活動的なのが良いです。 ことに夏は適度に汗をかくと涼しくなります。
逆に秋冬は陽気が少なくなる時期です。 静かにしているのが良いです。
活動して発汗すると風邪を引きやすくなります。
このように自然の状態に調和して生活する事が養生法の基本です。
これを良く守ると、真人、仙人、賢人と言われるような人間になり
不老長寿も夢ではないようです。
二千年以上も前に指摘された以上のことは、現代の私たちの生活にも
非常に大切な事柄です。 文明の発達は地球の時間と空間を感覚的に
どんどん小さくしています。 従って余程注意しないと、自然との調和
した生活は出来ないのが実情です。・・・・・つづく
今日も梅雨とは思えない良い天気でした。
やはり、梅雨には梅雨らしい天気でないと人間、メリハリがつきません。
今日からシリーズで漢方的な夏場に向けての色んな健康情報を
書いていきます。
中国の最古の医学書「素問」には、人間の寿命は百二十年と
書かれています。
今から二千年以上も前に書かれたとされる「素門」に次のようなことが
書かれています。
「素門」の内容は、黄帝という王様と、家臣であり医師でもある岐伯、
雷公などという人達との問答形式で書かれています。
その黄帝が岐伯先生に問うのです。
「昔の人は百歳になっても元気だった。しかし今時の人は五十歳に
なるともうヨボヨボだ。その理由を聞かせてくれ」
岐伯先生は次のように答えています。
①飲食に過不足がないようにすること。
現代にも通じる回答です。好きだからといって食べすぎは禁物です。
もっとも食欲の無いときは、まず好きな食べたいと思うものから
食べると 食欲がわいてくることがあります。
②心身共の過労を戒める。
俗にいうストレスでしょう。最近西洋医学でもその重要性に注目
してきた心身医学がこの時代にあったのです。
怒りすぎてイライラするとのぼせます。のぼせると頭痛、不眠などに
なります。
高血圧症の人には特に悪いようです。
あるいは恋病いなどで悩みすぎると必ず胃腸の消化力が低下
します。
古典医学では、このような精神的動揺を病気の原因の一つに
数えます。
喜び、怒り、思い悩む、悲しみ、憂鬱、驚く、恐れ・・・
七種類ほどあります。七情とか内因とか言われています。・・・《つづく》
夏は発汗の季節。
体内に溜まった有害なミネラル(水銀、カドミニウム、ヒ素、鉛など)
も汗となってデトックスされます。
日頃、体内に毒素が多い方には吹き出物が多くなる季節です。
神様(自然)はちょうど、この時期にそれらに良く効く薬草を
ちゃんと用意してくれています。・・・・感謝・・・・
何て薬草・・・て ?
今、道端に生えてる、、、臭くって白い花のあれ・・・・ですよ !
「どくだみ」です。
乾燥させたどくだみを毎日お茶にして飲むと
デトックス効果抜群です。・・・便秘にも良いですよ。
ちなみに体内毒の排泄場所は下図のように様々です。