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2009年03月16日 14時43分

春先は昔から「木の芽どき」などと呼ばれてノイローゼ
うつ病、ヒステリー、統合失調症(分裂病)など神経科に
属する病気が多発しやすい時期とされています。

人間の体の中では春は冬に腎が蓄えた栄養を使って
肝がいっせいに働き出す時期です。現代では冬だから
と言って休息する習慣は薄れていますので栄養の蓄積
も不十分な場合が多く、春先は肝の機能失調が起き
易いことと関係があります。

春先に多いこうした神経症は現代医学でいろいろ検査
しても異常を認められない場合が多く心療内科を訪れる
方も少なくありません。

東洋医学では「病は七情から起こる」といって、いろいろ
な感情や不安が病気を引き起こすと考えられています。

もともと漢方は「気の医学」とも言われ一般にはあまり
知られていませんが神経科の専門医の間では漢方の
考え方を取り入れて治療されることが多くなりました。

以前ベストセラーになった春山茂雄ドクターの書かれた
「脳内革命」の中にも不安や悩みなどのマイナス感情は
アドレナリン・ノルアドレナリンの分泌が多くなり血管が
収縮して血圧は上がり体調をこわすことが現代医学で
証明されていることが書かれています。

昔から「病は気から」という言葉がありますが漢方では
この「気」というものを非常に重要視しています。
「気」は形が無くて働きだけあるもので人間の言語、
思慮、行動、すべてを統率しているものだと考えています。

ノイローゼは、この「気」が鬱滞したり、変調をきたした
場合の表れだと漢方では判断しています。
そこで薬としては、「気」の運行を円滑にし高次の神経
活動を正常にする働きの漢方処方を、その方の体質
や症状により調合します。

処方選びには漢方の専門知識が必要ですので
ぜひご相談ください。

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