今日は、アルマニャックについて書いていきましょう
アルマニャック地方のブランデー、オー・ド・ヴィ・ド・ヴァン・ダルマニャック(Eau-de-vie de vin d'Arumagnac)は、フランス南西部アルマニャック地方法定生産地域で生産されたものです
ブドウは、フォル・ブランシュ(Folle Blanche)、サンテ・ミリオンが主に使われています
蒸留は、独特の半連続式蒸留機で1回だけ行われます(蒸留精度55%程度。1972年以降、コニャック式の単式蒸留器による2回蒸留が認められており、72%まで蒸留精度を高めることが出来る)
貯蔵に使用される樽材は、ガスコーニュ産のブラック・オークが最良とされています
コニャックに比べ、香りが強く、フレッシュでハツラツとした味わいが特徴です
アルマニャックでも、法定地域内を土質によって区分しています
1、バ・ザルマニャック(Bas-Arumagnac)
白亜質の土壌で、繊細、優雅な香りのブランデーを産みます。
2、オー・タルマニャック(Haut-Arumagnac)
白亜質と粘土質の土壌。
やや平凡な風味のブランデーになります。
3、テナレーズ(Tenareze)
腰が強く、香りも高いブランデーが出来る。
アルマニャックの場合、同一区域内で生産したブランデーのみを製品化したものは、その区域名を表示出来る。
コニャックやアルマニャックのラベルには、スリースター、V.S.O.P.、ナポレオン(NAPOLEON)、X.O.などの表示で熟成の度合いを示しています
熟成期間について、フランスでは、コント(Compte)という単位を用いています
コントの数え方は、コニャックではブドウ収穫の翌年4月1日から、アルマニャックでは翌年5月1日から1年間をコント0とします。
次の年の4月1日から(5月1日から)コント1になります。
さらに次の年には、コント2になる、と言う様に数えていきます
したがってコント5のブランデーは、コニャックではブドウ収穫年から最短で60ヶ月超、最長で72ヶ月以下の熟成期間を経ている事になります
このコントと表示の関係は、スリースター、V.S.O.P.やReserveではコント4以上、NAPOLEON、X.O.ではコント6以上のブランデーを使用する事になっています(いずれもブレンドされたブランデーのもっとも若い物のコントで表示する)
コント7以上の表示には規定がありませんが、これは、法的に規制された下限で、一般的には、もっと長期に熟成したブランデーが使用されているみたいです
次回は、コニャック、アルマニャック以外のブランデーについてです
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